駐在員の給与:制度③新しい人事部長はヒーロー?

駐在員の給与:制度③新しい人事部長はヒーロー?

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本日は、私が3つ目の駐在員規定についてです。


購買力補償方式の導入の功罪


ようやく一般的になってきました!
インド2年目の事でした。執行されはじめたのはイギリス1年目です。

No loss, no gainとよく聞きますが、正直、昨今の駐在員なんて、まったく儲かりません。出稼ぎです。出稼ぎ。
但し、制度①があまりにもひどかったので、今はとても働きやすいです。

規定が存在しないことで、業務以外の部分で時間をとられたり、会社との交渉などの精神的負担がかかったり、正味のパフォーマンスを上げる以外にもいろいろな作業が発生していましたが、そういう事が殆どなくなりました。

残念ながら、(もともとの交渉力が強い)人によっては、「きまりができてしまったことで柔軟な対応が損なわれた」と感じる人もいるようです。独身はシンプルにできているので、金銭的に多少不利になっても、仕事の為に来ているのだから、本業に集中できる環境が整ったことを喜んでいます。

また、広く遍く使われている「購買力補償方式」に沿うことで、公平性や透明性が格段に上がる効果もありました。しっかりした制度が存在する。これは、一つの福利厚生なんだな~っと、人事業務の面白さを感じます。


生計費の購買力補償


会社によって少し制度が違うかもしれませんし、まだちゃんと理解できていないかもしれませんが、海外赴任を行うことによるデメリットが最小化されたシステムだと理解しております。

まず、第三者機関から購入する「日本での標準的な生計費」と「任地での標準的な生計費」がバランスされていました。仮に30代独身者の標準的な年間生計費が、「日本では300万円」、「イギリスでは2万5千ポンド(=390万円ぐらい)」だとすると、その差分の90万円は会社が負担(補償)します。この「イギリスでは2万5千ポンド」の部分が外国給与として支払われます。
※数値はキリがいいように仮置きですよ~。

インドなどの過酷地では、「日本では300万円」、「インドで日本人らしい生活を行うには300万ルピー(=4百80万円ぐらい?)」などとバランスされて、差分の180万円を会社が負担(補償)するイメージです。
※これなんて数値は超適当ですよ~。

現地通貨が元になって計算されていますから、為替の揺らぎも会社側で負担することになるんですね~。だから私が為替で騒ぐのは、飽くまで財テクで、半分趣味です。この辺がNo loss, no gainだとされているのだと理解しています。

今だに新興国で駐在御殿が建つ人がいるとすれば、その方はインドレベルで生活できたかなりの強者だと思います。よわっちいと毎月シンガポールなどに現実逃避に行って、日本食を食べたり、買い出しに行ったりと、かなりお金がかかります。ちょっと強いと、買い出しじゃなくて、インドの高級ホテルの日本食で我慢できます。もっと強いとインドのそれなりのレストランのイタリアンとかでやっていけます。自分の精神力と相談しながら節約する感じでしょうか?

いずれにしても日本水準なんてありえませんから、日本で節約したほうがはるかに精神的負担が少ないです。


給与計算書では、為替と生計費指数が掛け合わされた数値(なんちゃらインデックス)を当てはめて換算されています。噂では、テロが起きた、危険性が高いとか、言葉が第三言語だとか、中国は大気汚染がひどいとか、そういう事も勘案されて、「日本人らしい生活を行う費用」が導き出されているとかって話です。実際には、都市ごとに決められているはずです。ロンドンとオクスフォードでは指数がかもしれません。

兎も角も会社が決めるわけではなく、専門業者がはじき出した数値を使用するので、あきらめがつきやすいかもしれませんね。納得して赴任するか、クビを覚悟で断るか、決めやすくなりますね。


生計費ではない部分は、内国給与


本国給与と呼ばれたりするのでしょうか?
日本での本来の年収から、「日本での標準的な生計費(30代独身とか40代妻子帯同などの属性で異なる)」と「日本にいたら支払っていただろう所得税(=みなし税)」と「日本にいたら支払っていただろう社会保障費(=みなし社会保障費)」と「日本にいたら支払っていただろう住宅費(=みなし住宅費)」を差し引いた金額が内国給与になっているみたいです。

こういうのをNet補償と呼んだりする方もいらっしゃいますね。手取り額が損なわれないで確保される感じです。会社によっては各種手当が「本来の年収部分」にふんだんに盛り込まれているらしいですよ。

実際の所得税や社会保障費のベースになる金額は、内国給与と外国給与を足したものですから、足りない部分はやはり会社が補填します。住居費も同じく個人負担分が控除された残りのすべての金額を会社が支払います。


ネット保障とグロスアップ


手取り金額(ネット)を先に決めて、後から会社の補填分を乗せていって最終的な年収が決まる様子をグロスアップしていくと呼んだりしていますね。「グロスアップ」で誰にでも通じるので、既に駐在していらっしゃる方はほぼ皆さん理解されていると思いますが、赴任前の方々は、先に年収が決まってそこから税や社会保障が差し引かれていくスタイルなので、ちょっと混乱するらしいです。

私は本国勤務の2倍以上の期間を海外勤務しているので、日本の給与明細の見方がわからないかもしれません…


うぅ、説明が下手でもうしわけないです。
要は日本で生活していたら貯蓄できただろうと想定される金額が保障されて、日本にて支払われる感じです。

制度③になって、個人的にとても改善したのが「みなし住宅費」です。国内の独身寮入寮費と同じ額だけ負担すればよくなりました。それまで7年間その5~6倍ぐらいの金額を控除されていました。家族帯同の人たちは社宅費と同じ金額になったと思います。
※日本にいても寮に入るつもりはないので、国内転勤と同じ待遇になっただけなのに、凄く得した気分です。


私の場合は、上記の「生計費以外」をすべて日本で受け取っています。でも配分は一定範囲で調整できるみたいです。家のローンがあるからもう少し日本へとか、家族と一緒に来ているからもう少し任地へとか、日本においてきた子供が他県の大学で一人暮らしするからもう少し日本へとか、そんな感じです。

節約や貯金に疎いおバカさんなので、「標準」の型にはめてもらって、その型内で生活していくことが大変いい訓練になっています。

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