ある英国人のつぶやき

ある英国人のつぶやき

ようやく新しいPM(=首相)が決まったらしい、少々気まずい決まり方ではあったものの、とりあえず新しいページが開かれた記念の日であることは確かだ。


私は、Leaveに投票し、少々傷心気味だ


EU Referendum選挙の後、Leave投票組への風当たりはつらかった。無論、私がLeaveに投票したことは誰にも言っていない。但し、Stayに投票したとも言わないので、気づいている人もいるとは思う。

選挙の後、様々な報道がなされたが、「軽率なLeave投票者」を責めるような内容が多かった。極端な例ばかりを報道し、Leaveに投票した人がいかに無知で軽率であったかを酷評していた。

結果発表後、「EU離脱後何が起きるか?」が多く検索されたことについて、「わからないで投票したのか?」と怒りの声が上がっていたが、これはむしろ「わからないままStayに投票した人々」が検索した結果ではないか? 「Stay」投票した人々は、結果に大変驚いていたようだから、ありえない話ではない気もする…

いずれにしても、「Leave」に投票する=無知で無学、と酷評される風潮があり、無知ではあるかもしれないが、考えた上で出した結果だったので、とても悲しい。


「Stay」に投票する方が容易だった


不思議なことに、選挙の前から、「Stay」を訴える面々は著名人は一様に優秀で権威ある印象で、「Leave」を訴える面々はどちらかと言えば色物というか、特徴的な、場合によっては過激な変わり者が多かった。

今となっては、そのような印象を与えるような報道に誘導されていたのではないかと思えなくもない。

この為、何も考えなければ、「Stay」を選択した方が自然で容易だったのではないか?
しかし、私は思い悩んでしまった。

私の住んでいる都市では、皆「Stay」以外はありえないような顔をしていた。ところが、ポール(事前予想アンケート)では、「Leave」が拮抗していた。不思議だった。何が違うのか考えてみた結果、EUに組していることで利益を享受している人に偏りがあるのではないかと思えてきた。

それに、もし、「利益を享受していない」程度の感覚であれば、わざわざどうなるかわからない「Leave」ではなく、現状維持で安全な「Stay」を選択するのではないかとも思えた。

「Leave」を選択する方が、「強い動機」を伴っているような気がして、主な主張について検証してみた。ただ、残念なことに、私自身が「Leave」を選択する動機は、それらの主張の中からは見いだせなかった。

かといって、「Stay」を選択する動機もまた、見つからなかった。個人的には、一長一短、どちらがいいかはわからなかった。


そもそも論も考えてみた


そもそも、デービッド・キャメロンは、なぜ国民投票を公約に掲げなければならなかったのか?
この問題は、俄かに湧いた問題ではないことは確かなように思えた。
少なくとも彼は国民投票を掲げて、(それが故にかどうかはわからないが)政権を取ったのだから、その時点で需要は確かにそこにあったはずなのだ。

今回の投票後、デービッド・キャメロンが国民投票を行ったことは、愚民に決定権を与えた彼の最大の失策だと言われた。果たしてそうだろうか?

結果が「Leave」だったことで、尚の事、彼が国民投票を行ったことは正しかったとみなされるべきではなかろうか?
実際にそれで国民の意思が明らかになり、方向転換につながったのだから…


EUに何を期待したらいいのかわからない


若者層は「Stay」が多く、高年層は「Leave」が多いという事前情報も気になっていた。

EU参加を決めたとき、その当時の若者たちには、何かしらの期待があったはずだ。実際に運営されたこの20余年、その期待が結実していると感じることができていれば、高年層はもっと「Stay」に投票するはずではないか?

生まれたときからEUの一員だった若者層は、当時の期待について知りようもなく、ただ現状を知るのみのはずだ。

報道では、出ると被害をこうむる、大変なことになるなどと、ネガティブな要素が盛んに唄われているが、実際に入っているメリットを感じられない以上、「Leave」から生まれる新しい世界を見てみたくなったりする。こういうのを軽率というのだろう。


最終的な決め手は…


愚民、そういわれてしまえば、事実だ。
実際に、どちらがいいかよくわからないのだ。
でも、なんだか釈然としないのだ。

最終的に、沈むならイギリスと共に!と、「Leave」へ投票した。
グローバル感覚のない、器の小っちゃい奴め?
確かにそうかもしれないけれど、それでいいと思えた。

唯一の罪悪感は、過去の戦争で死んでいった祖先たちへ向けられた。
欧州国同士の数多くの戦いで多くの命が奪われ、平和を求める気持ちがEUの礎となったはずだ。

ただ、これは未来の欧州人を信じることにした。
私たちは、十分に平和の喜びとありがたさを学んでいるはずだ。


もうそろそろ許してね


なんだかだで、新首相が決まったことで、皆の目先がこれからの事に向かい、心の平穏が訪れてくれないものかと願っているだけだったりする。


※金曜日までの期間限定記事です。

Comment


★シカさん、コメントありがとうございます。★


> 興味深く拝読しました。これは、どなたのご意見ですか。ブログ主様ご自身のものですか、あるいは匿名のお知り合いの方ですか、はたまた投稿記事か何かですか。日本語訳はどなたによるものですか。

こんにちは。
この記事は知り合いたちの会話を貼り合わせて作ったものです。
「愚民扱いに傷心気味でもうそろそろこのネタつらい」と、こぼした英国人Aを、「Stay」の方が容易だったはずだという英国人B、そもそも論の英国人C、が慰めている?励ましている?感じの会話です。

ベースはAのストーリーです。お互いの発言を否定することがなかったのと、やりとりが複雑だったので、会話調ではなく1人の人間のつぶやきに仕立て直しちゃいました。

実際には、EUに期待することも議論されていたのですが、「結局、どちらがいいかはロングランではわからない」っという雰囲気で終わったので「わからなかった」としました。(あと、私には詳しく書けそうにないというのもあります。)

「愚民扱い」と「若者の未来を潰した」と言われるのが悲しいと言っていました。生真面目だなぁ〜っと、とても印象に残りました。日本語にしたのは私です。背景をよく知らない事もあって、大いに受け取り違いをしているかもしれません。ご容赦くださいませ😅

のろのろ |  No.310


★★


興味深く拝読しました。これは、どなたのご意見ですか。ブログ主様ご自身のものですか、あるいは匿名のお知り合いの方ですか、はたまた投稿記事か何かですか。日本語訳はどなたによるものですか。

シカ |  No.309

コメントを投稿する
記事: ある英国人のつぶやき

お気軽にコメントをどうぞ~。

  非公開 (管理人のみ閲覧可能)
 

Trackback